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2015年1月

2015年1月29日 (木)

2015年2月Monthly Setter Interview

201521日(日)より、ライノ&バードのMonthly課題が新しくなります。今月のセッターは韓国のエースクライマーであるChon JongwonさんとSa Solさんです。

今回は6級から二段までの20課題に加えてプロジェクトを1本サービスで作ってもらい、計21本のMonthly課題を提供していただきました。2人でお互いに試登し合い非常に練った課題を作ってくれたと思います。ワールドクラスの課題を触りに是非遊びに来てください!

そして今月もセッターにインタビューをする「Monthly Setter Interview」をやらせていただきました。先月は渡辺数馬さんにトレーニングのことを深く突っ込みましたが、今回はセッター2人の話に加えて韓国のクライミング事情などに関する生の声を聞いてみました。多くの日本のクライマーにとって初めて知る内容が多いかと思いますのでお楽しみください。

 

 

Monthly Setter Interview

 

IntervieweeChon Jongwon

1996年生まれ18歳。韓国ソウル特別市出身。檀国大学在籍。2010年からクライミングを本格的に始め、2014年からボルダリング主体に転向し瞬く間に頭角を現す。2014年ボルダリングワールドカップ総合ランキング9位、2014年アディダスロックスター2

 

IntervieweeSa Sol

1994年生まれ20歳。韓国清州市出身。ジュニア・ユース時代はリードで活躍するが、2014年からボルダリング主体に転向。2014年ボルダリングワールドカップ総合ランキング14位。THE NORTH FACEスポンサードクライマー

 

Interpreter:原一絵

 

Interviewer:植田幹也


 

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-まず、今回来日した主な目的を聞かせてください

 

Chon Jongwon(以下C):韓国では日本と違い、多くのクライマーに専用コーチが付いていません。トップ選手であるKim Jainさんにも、身内であるお兄さんのKim Jahaさんがコーチとして付いている状況です。そんな中私たち二人はお互いにコーチ役をしながら練習をしているのですが、今回はそのトレーニングの一環として日本にやってきました。日本はジムの数も多いし、規模も大きい。それに実力のある有名なクライマーも多いので。

 

Sa Sol(以下S):韓国はボルダリングジムがそもそも少ないですし、その中でもワールドカップのようなスタイルの課題を登れるところはほとんどありません。だからこれまではワールドカップに対してぶっつけ本番のような形で臨むしかありませんでした。それに対して日本のボルダリングジムにはワールドカップに近い設定の課題が多くあります。今回はワールドカップのシミュレーションとしてそういった課題を体験したいと思い、日本に来ました。

 

-クライミングはいつから始めましたか。また、始めたきっかけを教えてください

 

C:小学校1年生くらいの時に母親がポラメ公園という場所を散歩していたらそこにクライミングウォールがたまたまありました。そこで母親が興味本位で私にやらせたのですが、私も面白いと感じましたし初めからそれなりにうまく登れたんですよね。でもその時は1,2ヶ月続いただけでその後やめてしまいました。そしてしばらく間は空くのですが、2010年の中学校3年生の時に遊んでばかりの私に母親が「あなたは勉強は無理だからスポーツでもしなさい」と言ったのをきっかけに、昔やっていたクライミングを再開しました。

最初はリードをメインにしていましたが、韓国では数少ないボルダリングの大会に出てみたらなぜかいきなり好成績を収めることができました。大会の様子を見たMin Hyunbin選手にも「君はリードよりもボルダリングが向いている」と言われましたし、その後もボルダリングの大会に出てみたところ常に成績が良かったので2014年からボルダリングに本格転向しました。リードはあれだけハードに練習していたのにそれほど成果に繋がらなかったのに、ボルダリングはなぜかうまくできたので向いていたのかもしれません。

 

S:私の父親は軍人で、他の軍人をトレーニングする立場の教官を務めています。その軍の施設の中にクライミングウォールがあったので父親は元々クライミングに興味を持っていました。そして11年前、私が小学校5年生のときに地元にクライミングジムができたので、健康のために両親と兄と私の4人で楽しもうと思って始めたのがきっかけです。

 

-ということはChon選手はクライミングを本格的に始めてまだ4,5年なんですね。

過去の主な大会の成績を聞かせてもらえますか

 

C2014年の主な成績は、韓国内のボルダリング代表選手選抜大会で1位、ボルダリングワールドカップトロント大会で4位、ハイアン大会でも4位。アディダスロックスターの韓国内の大会で1位、グローバルの大会で2位などでしょうかね。

 2013年はリード代表選手選抜大会で4位でしたが、ボルダリングは本格的に始めていなかったので選抜大会には出場しませんでした。

 

S:ユース時代はリードをメインにしていて、アジアユースで4回優勝、ワールドユースで44位を取っています。(笑)

 2014年にボルダリングに転向してからは韓国内のボルダリング代表選手選抜大会で1位、アディダスロックスターの韓国内の大会で1位、グローバルの大会で7位、アルコロックマスターで7位、ボルダリングワールドカップではトロント大会で9位、ハイアン大会で9位などです。ワールドカップでは予選の調子は良いのですが決勝になると自信が無くなってしまい調子が上がらないのでそのあたりを克服していきたいですね。

2015_02_monthly_02

 

 

 

-ボルダリングに本格転向して1年でそれだけの成績を残せるということは、何か特別な練習などをしているのですか

 

SChonも私も本当に特別なことはしていないんですよね。昔は同じTHE NORTH FACEチームのKim Jain選手に付いていく形でぶっつけ本番のようにリードとボルダーの大会に出ていたのですがどちらもパッとした成績が残せませんでした。特にその頃はリードがメインだったのでたくさんトレーニングをしていましたが、リードの成長は非常に緩やかだったと思います。

そして2014年にChonに誘われる形でボルダリング主体に転向したのですが、そうしたら何も練習しなくてもいきなり結果が出ましたし、ボルダリング専用のトレーニングをすることで更に実力を伸ばすことができました。

 

-お二人とも本当にボルダリングに向いていたということなんでしょうかね。

ちなみに韓国ではワールドカップ代表はどのように決まるのですか

 

C:先ほど話した韓国内の選抜大会で上位から4人が代表になります。ただ、日本とは違い韓国はまだ選手の層が薄いですし、スポンサーが付いていない選手は金銭面の問題もあるのでワールドカップに挑戦しようとする選手が少ないです。代表選手が4人に満たないこともあります。

 

S:代表選手に選ばれれば韓国の山岳連盟から多少支援はありますが、やはりスポンサーが付かないとワールドカップへの参戦は難しいです。私はTHE NORTH FACEが付いていて全額支援してもらっていますし、Chonも今はSalewaがスポンサーとして付いていますが、2月からはTHE NORTH FACEと契約する予定です。

 

C:ちなみに2年前まではボルダリングワールドカップに出る選手をリードの大会で選抜するという状況でした。ボルダリングの代表選抜大会も形式的にありましたが、リードの大会での成績が良くないとボルダリングの代表にもなれないというおかしなシステムでした。

 

-韓国のクライミング事情を詳しくありがとうございます。

お二人は、外岩では何か成果は残していますか

 

C 韓国内ではプッカンサンという岩場でトータルリコールというV12を登っているのと、別のV12も初登しています。他はV11も何本か登っています。韓国ではボルダリングの岩場開拓自体がまだ始まったばかりなので、今の自分の実力で登り切れるものは全て登ってしまったという感じです。それとグレード自体も非常に曖昧ですね。

あとスイスのマジックウッドでもV12を登っています。

 

S:韓国の外岩にはまだ易しめのグレードの課題が非常に少ないですし、高いグレードは男性的でダイナミックな遠い課題が多く自分向きのものが少ないんですよね。実力的にはV10くらいは落とせると思うのですが、そもそも外岩自体にもあまり行っていないので高グレード課題はまだ落としたことがありません。2015年のコンペシーズンが終わったら1ヶ月間ビショップへ行く予定なのでそこで経験を積みたいと思っています。

 

-少し話題を変えて、日々のトレーニングの内容や頻度を教えてもらえますか

 

C,S 基本的に2人で一緒にトレーニングしているので2人とも内容はほとんど同じです。3日間を1つのサイクルと考えていて、2日登って1日レストという単位でトレーニングをしています。登る日は2日間とも内容はほぼ同じで、4時間ボルダリングの課題を練習して、3時間は筋力トレーニングのようなことをしています。ただ筋力トレーニングと言っても、機器を使ったトレーニングではなく自重トレーニングがメインですね。セラバンドでインナーマッスルを鍛えたり、懸垂バーで引き付けて左右に体を動かしロックオフをするいわゆるタイプライターという練習をしたり、ウェイトベストを装着して懸垂したり、片腕懸垂のような練習をしたりですね。

 

-トレーニング用の課題は自分たちで作っているのですか

 

S:韓国のジムには課題がほとんど設定されていないので、1人でトレーニングができる環境ではありません。100%自分たちで作るしかないので、お互いに作り合ったりしています。

また、今でこそ海外の様々な種類のホールドが入ってきていますが、少し前までは小さなホールドしかついていませんでした。それが私たちのカチの保持力が比較的強い理由かもしれません。

 

C:韓国は特にボルダリングのトレーニングに適したジムがないんですよね。なので実は今回帰国したら自分たちでジムを作る予定です。帰国後すぐ工事が始まって、3月にはオープンする予定です。自分たちのトレーニングのために作るジムですが、一般のお客さんにも開放もすると思います。

 

-すごいスピード感ですね。

韓国全体としてはボルダリングジムの数は増えているのですか

 

C:ボルダリングジムの数は増えていますが、どれも壁面積が小さいし高さも低いです。ほぼ100%商業目的の初級者向けジムですね。今のところ本格的なボルダリングトレーニング出来るジムがないので、僕たちが今度出すジムがワールドカップスタイルの課題も出来るジムの第一号になるんじゃないでしょうか。

 

-ありがとうございます。

では本題に入りますが、今回のMonthly Setではどのようなことを意識して課題を作成しましたか

 

C:私は指を使うホールディングとラップが得意なのでそのスタイルを入れました。また、ルーフの上が多面的な形状になっていて新鮮だったのでその形状も活かした課題を作りました。

それと実は韓国にはクライマーが他のジムでセットするという文化があまりないんですよね。各ジムのスタッフが自分のジムをセットすることが多いです。なので本格的なセット自体が初めてに近かったので、良い経験をさせてもらいました。課題で至らないところがあったら申し訳ないのですが。

 

S:私はいつも男の人と一緒にトレーニングしているのと、苦手な遠いムーブを克服したいという想いから、よく遠い課題を設定しています。それと私はChonよりも手が大きいくらいなのでピンチが得意です。なので、遠くてピンチが出てくるようなパワフルな課題を今回も作成しました。あとヒールフックも得意なのでそれも織り込んでみました。少しグレードは厳しめかもしれません。

 

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(左がSa選手、右がChon選手。確かに大きい)

 

-特にオススメの課題はありますか

 

C100度壁の11番の2級は遠いムーブがあり女性には難しいかもしれませんがオススメです。また2本の二段である19番と20番はどちらもバラしましたが、私も繋げることができていないので日本のトップ選手に是非トライしてもらいたいですね。ルーフの二段の方は先ほど話したように多面的な形状を活かした、自分にとっても新鮮な課題です。

 

S:ルーフの15番の1級がパワフルな課題で私が好きなスタイルです。それと私は課題を設定するのが非常に好きなのですが、100度壁の14番の1級はセットの前夜になかなか眠れない中イメージしていたことがそのまま実現できた完成度が高い課題だと思います。見た瞬間に課題ができあがりました。それと125度壁の21番の課題はクロスムーブが4つ入っている、プロジェクトで実質三段以上あるかもしれません。(笑) 是非挑戦してもらいたいですね。


<Monthly 2級 11番>

<Monthly 1級 15番>

 


-高難度課題が充実していて楽しみですね。

では最後に、直近の目標を聞かせてもらえますか

 

C:直近の目標は韓国のボルダリング代表選抜大会が2月末にあるので、そこで気持ち良く優勝したいですね。

少し遠めの目標はなるべく早くボルダリングワールドカップのシーズンチャンピオンになることです。

 

-なるべく早くというと?

 

C3,4年後ですかね。

 

S:遅いんじゃない?(笑)

私はまずは今シーズンのワールドカップで決勝進出することです。そのために自分の弱点である感情の起伏の激しさを克服しないといけないですね。第1課題に失敗するとそこで崩れてしまうことが多いので、メンタルを強化したいです。あと女性としては身体が硬いので、ヨガをやるなどして柔軟性をつけたいです。

 

-選手をやめたあとの目標はありますか

 

C,S:今のところはボルダリングメインのコーチをやっていけたらと思っていますね。

 

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2015年1月23日 (金)

7th&1st Annv.チーム分け

明後日に迫った25日のイベントのチーム分けを発表しますので、お名前と所属チームのご確認をお願いします。

当日は9時受付開始、10時セッションスタートとなります。
セッションコンペに参加したことがなく、ルールに不安がある方は、お早めにお越し下さい。
また、スタッフの所属チームは前日までの参加状況をみて当日朝に発表します。
※1月25日は、ライノ&バード、フィッシュ&バード共に通常営業はいたしませんので、ご注意ください。

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※当日の見学にも参加費(コンペなし)が必要になりますので、よろしくお願いします。

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2015年1月21日 (水)

休業日とイベントのお知らせ

臨時休業のお知らせ

1月1日(金)、2(火)は臨時休業です。

1月6日(水)、7(木)はホールド替えのため臨時休業です。

ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願いします。

ボルRaBo

詳細はこちら

未成年者新規登録システム変更のお知らせ

詳細はこちら

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2015年1月15日 (木)

7th&1st Annv.参加者名簿(0122現在)

たくさんのお申込みありがとうございます!

が、ライノもフィッシュも、あの常連さん達や、最近よく通うようになってくれたあの方達や、クライミングの楽しみが分かってきて目を輝かせて登っているあの方達からのお申込がありませんね!

コンペ形式のイベントですがレベルに関係なく、もっと深くクライミングの楽しさを共有しあえるようなイベントになる予定ですので、是非お申込みください!よろしくお願いします!

続きを読む "7th&1st Annv.参加者名簿(0122現在)"

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2015年1月 2日 (金)

未成年者のご利用について

未成年者のご利用について

クライミングは危険の伴うスポーツであることをご理解下さい。
登るコース(課題)は易しいものから難しいものまでありますが、ゴールはほとんど高い位置に設定されています。下にはマットが引いてありますが、完全に安全を保障するものではありません。登っている途中で不意に落ちることもありますし、意識的に飛び降りても着地の仕方が悪ければ重大な事故に繋がることもあります。またマットの上にいる時は周りで登っている人がいつどこから落ちてくるか分かりません。以上のことから、ジムをご利用いただく際には、常に周囲に気を配り、危険を察知すし、回避できる能力が必要不可欠となります。

【未就学児】
通日ご利用頂けません。
*ご見学は可能ですが、お子さまを常に見ていられる保護者様が必ず同伴し、他のお客様のご迷惑にならないようにお願いします。(大人だけが登る場合、別の保護者が同伴して、お子さまから目を離さぬようにお願い致します)

【小学生】
利用時間:平日14:00-19:00まで / 休日10:00-14:00までの2時間のみ
必ず保護者の方も登録して利用料をお支払いただき、毎回ご一緒にクライミングをして頂きます。
*お子様が経験を積んで危険察知、及び回避がご自身でできるとスタッフが判断した場合は保護者様は登らずに危険のないよう見て頂くだけで構いません。

【中学生】
利用時間:平日14:00-19:00まで / 休日10:00-14:00まで
初回は必ず保護者の方も登録して利用料をお支払いただき、ご一緒にクライミングをして頂きます。2回目以降は、保護者様は登らずに危険のないよう見て頂くだけで構いません。
*クライミング経験が豊富(定期的に3年以上)な場合や、全国大会への出場経験がある場合、スタッフの承諾があればお一人でもご利用可能です。

【高校生】
通日利用可能。
保護者様がクライミングに対するご理解を頂いた上で「保護者様サイン」があればご利用可能です。下記、誓約書を印刷し、事前に保護者様サインをお持ち下さい。印刷が出来ない場合は白紙でも構いません。

「誓約書」をダウンロード

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